健康な成熟した女性の腟には、腟内に入ってきた雑菌や病原菌を自分の力で撃退する力があります。
これを腟の『自浄作用』と呼びます。
腟内には「デーデルライン桿菌（かんきん）」と呼ばれる菌が棲んでおり、
腟の細胞内のグリコーゲンという糖質を食べて、乳酸を作り出しています。
腟内には常にこの乳酸があるため、 pH4.0〜5.0の弱酸性に保たれており、 菌の繁殖や感染を防ぐことができるのです。
このため、腟内の正常といわれるニオイは、 無臭または少し酸味のあるニオイと言われています。
正常なおりものはヨーグルトのような少し酸っぱいニオイをしていることが多く、
特に生理前にはニオイが強くなることがあります。
そのため、おりものから少し酸っぱいニオイを感じるときは、正常なおりもののニオイと考えていいでしょう。
ただし、それ以外のニオイがあるときは、病気の可能性もあるので要注意です。
【デリケートゾーンのニオイの原因】
・外陰部に汚れや垢が付着している
・陰毛に経血が付着している
・刺激物の多い食生活によって体臭が強くなっている
これらのニオイはデリケートゾーンを清潔に保つ、
食生活を整えるなどの対策で解消される場合があります。
しかし、デリケートゾーンから
・生魚のように生臭い
・イカ臭い といったような悪臭がする
場合は、 病気が隠れている可能性があります。
可能性のある要因：細菌性膣炎
15～44歳の女性が一番かかりやすい膣の感染症。
悪玉菌の異常増殖で膣内のpHバランスが乱れたときに起こるそう。
細菌性膣炎は性感染症ではないので、
単体では基本的に無害。
悪臭が1週間以上続く場合は、産婦人科へ。
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